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点から面へ。働き方の変化が導くコワーキング共創の必然

全国各地のコワーキングスペースが線でつながり、ネットワークを形成しているイメージイラスト

「今日は出先で1時間だけ、静かに会議ができる個室がほしい。」

「来週は旅行を兼ねて、地方でゆっくり作業に集中したい。」

近年、こうした声は年々増えています。なぜなら、コワーキングスペースやレンタルスペースが、この数年で格段に身近になったからです。実際に、貸会議室やバーチャルオフィスを含めると、選択肢はさらに広がっています。

しかし、便利になったはずなのに、こう感じたことはないでしょうか。「行きたい場所に、使いたいスペースがない」と。

実は、この小さな不満の裏側にこそ、業界全体を動かす大きな変化のヒントが隠れています。そこで今回は、「ネットワーク」でスペース同士をつなぐ新しい考え方を紹介します。

本記事では、公的なデータや実際の成功事例も交えてわかりやすく解説します。専門用語はできるだけ使わず、初めての方にもわかりやすくお伝えします。したがって、コワーキングスペースやレンタルオフィスの運営に関わる方はもちろん、不動産を活用したいビルオーナーの方、これから起業を考える学生の方にとっても役立つ内容となっています。

コワーキングスペースが抱える「つながりの壁」

「自社の会員」を増やす運営が主流だった

これまで多くのコワーキングスペースは、月額プランで自社の会員を増やすことに注力してきました。具体的には、会員同士が交流し、独自のコミュニティを育てていくスタイルです。この「縦のつながり」を強化する手法は、業界における定番の成功パターンとして広がりました。

自社のファンを増やし、店舗への愛着を深めてもらうこと。この方針自体は、今でも非常に大切な考え方です。なぜなら、地域に根ざしたスペースほど、常連さん同士の濃い交流から新しいビジネスが生まれるからです。

利用者が本当に求めているのは「場所を選ばない自由」

一方で、働く人のニーズは確実に変わってきています。例えば、出張や移動の合間に、近くのコワーキングスペースをさっと使いたいという場面が日常化しているのです。

そのため、どれほどお気に入りのレンタルスペースがあっても、移動先に店舗がなければ利用できません。結果として、ユーザーは別のサービスを探さざるを得なくなります。

一方で、運営側にとっても自社単独で全国に拠点を広げるのは簡単ではありません。なぜなら、莫大な設備投資と運営コストが大きな負担になるからです。

つまり、自社の「縦のつながり」だけに固執するほど、エリアという壁にぶつかってしまいます。これこそが、現在のコワーキングスペース運営者が抱える構造的なジレンマなのです。

出張先のカフェやコワーキングスペースでノートパソコンを開くビジネスパーソン

以下の表は、利用シーンごとに求められる環境をまとめたものです。用途によって、必要な空間の形がまったく違うことが分かります。

利用シーン求められる環境
出張中の空き時間短時間だけ使える個室や座席
ワーケーション自然の中で集中できる長時間利用
商談前の待ち合わせクライアント近くの貸会議室
起業準備中住所として使えるバーチャルオフィス

データで見る、働く場所の今

テレワーク導入率は減少傾向?変化する「働き方の中身」

総務省が毎年実施している「通信利用動向調査」を見てみましょう。この調査によると、テレワーク導入企業の割合は令和3年(2021年)の51.9%をピークに、令和6年(2024年)には47.3%まで微減しています。

調査年テレワーク導入企業の割合
2017年(平成29年)13.9%
2018年(平成30年)19.1%
2019年(令和元年)20.2%
2020年(令和2年)47.5%
2021年(令和3年)51.9%(ピーク)
2022年(令和4年)51.7%
2023年(令和5年)49.9%
2024年(令和6年)47.3%

参考:総務省「通信利用動向調査」(令和7年版情報通信白書)

一見すると、テレワークの波は落ち着いたように見えます。しかし、これは「毎日完全な在宅勤務をする人」が落ち着いたに過ぎません。むしろ、出張先や移動先で単発的にスペースを使いたいという需要は、より多様化しています。つまり、「毎日同じ場所」から「必要な時に必要な場所へ」と、働き方の質そのものが変化しているのです。

フレキシブルオフィス市場の拡大と「移動型ワーク」の定着

それゆえ、市場全体の規模は着実に拡大しています。株式会社日本能率協会総合研究所の調査によると、フレキシブルオフィス市場は2026年度に2,300億円規模に達すると予測されています。

参考:フレキシブルオフィス市場2026年に2,300億円規模に(出典:株式会社日本能率協会総合研究所)

さらに、観光庁も「ワーケーション&ブレジャー」の普及を後押ししています。このように、国や大企業を含めた社会全体が「時間と場所に縛られない働き方」を後押ししているため、今後はより柔軟に使えるワークスペースのネットワークが不可欠となります。

参考:「ワーケーション&ブレジャー等の普及・定着」ナレッジ集(出典:観光庁)

自社完結から相互連携へ!「横のつながり」の先進事例

自社の会員を大切にする姿勢はこれからも不可欠です。しかし、それだけでは現代の「どこでも働きたい」という広域なニーズには対応しきれません。そこで今、先進的な施設が取り組んでいるのが「横のつながり」です。

事例①:群馬県庁発「NETSUGEN」のアライアンス戦略

行政主導の先進例として挙げられるのが、群馬県庁32階にある官民共創スペース「NETSUGEN」です。同施設では2021年11月より「NETSUGENアライアンス」を開始しました。

これは、県内外の提携コワーキング施設と相互利用ができる仕組みです。その結果、NETSUGENの会員は追加料金なしで他地域の提携拠点を利用できるようになりました。このように、自社の枠組みを超えて地域間連携を生み出すモデルとして注目を集めています。

参考:NETSUGENアライアンス(出典:NETSUGEN公式サイト)

事例②:JR九州グループ「Q」に見る都市間ネットワーク

もうひとつの好例が、福岡を拠点とするコワーキングスペース「Q」です。同施設は、東京・大阪・京都の提携拠点と相互連携を行っています。

会員は出張先でも割引価格でスペースを利用できるため、移動の多いビジネスパーソンから高い支持を得ています。このように、「都市間の横のつながり」を作ることで、単体の店舗では提供できない圧倒的な利便性を実現しています。

参考:県外のコワーキングスペースとの提携をスタート(出典:JR九州グループ「Q」公式サイト)

スマホから全国の複数の拠点に線でつながったイメージ画像

ネットワーク化が生み出す3つの大きな価値

拠点同士が「横のつながり」を持つことで、業界には主に3つの価値が生まれます。

1. 利用者視点:1つの契機で全国の拠点を使える利便性

利用者は、1つのプラットフォームを通じて全国のスペースへアクセス可能になります。その結果、どこにいてもストレスなく作業場所を確保できるようになります。

2. 運営者視点:空き時間の有効活用と新規顧客の集客

既存の月額会員だけでは埋まらない時間帯や座席へ、ネットワーク経由でドロップイン利用者が訪れます。したがって、無理な設備投資をしなくても店舗の稼働率を向上させることができます。

3. 業界視点:大手企業や広域ワーケーションの取り込み

個々の「点」ではなく「面」としてネットワーク化されることで、大手企業の福利厚生プランとしての採用など、より大きな市場を形成できるようになります。

比較項目縦のつながり(自社会員モデル)横のつながり(ネットワークモデル)
強みコミュニティの一体感・深い愛着全国どこでも使える圧倒的な利便性
課題エリア・拠点数の制約各施設のアイデンティティ保持
主な収益源固定の月額会員費会員費 + ドロップイン送客収益

会議室やバーチャルオフィスにも広がるネットワークの思想

必要な時に素早く予約できる安心感

このネットワーク化の思想は、コワーキングスペースだけに留まりません。例えば、貸会議室やバーチャルオフィス分野でも急拡大しています。

出張先で急な商談が入った際、見知らぬ土地で会議室を探すのは非常に困難です。しかし、ネットワーク化されていれば、スマートフォンひとつで事前予約から決済まで完了します。

拠点数の増加がもたらす「共創」の必要性

大都市政策研究機構(IMP)の調査によると、全国のコワーキングスペース数は年々増加しています。

参考:調査・研究レポート「日本のコワーキングスペースの現状と課題」(出典:大都市政策研究機構)

拠点が増えることは利用者にとって選択肢が増える半面、運営者にとっては競合が増えることを意味します。だからこそ、今後は自社だけで競い合うのではなく、ネットワークを組んで「面」で顧客を支えるアプローチが必要不可欠です。

コワーキングとレンタルスペースを結ぶ「OnePlace HUB」という選択肢

スムーズな相互連携を可能にするプラットフォーム

このような「横のつながり」を誰でも手軽に構築できるように開発されたのが、プラットフォーム「OnePlace HUB」です。

OnePlace HUBを導入すれば、複数施設間でのスムーズな自動チェックインや決済が可能になります。さらに、スマートロックとの連携機能も備わっているため、無人店舗や深夜・早朝の運営でも安全かつ効率的に対応できます。

スマートフォンでQRコードをかざしてチェックインする利用者

会員を「奪い合う」のではなく「育てる」循環

重要なのは、OnePlace HUBが既存店舗の会員を奪い合うツールではないという点です。

まずはドロップイン利用で気軽に足を運んでもらい、その空間やコミュニティを気に入ったユーザーを「店舗独自の月額会員」へと導きます。つまり、「横のつながり」で出会いの機会を増やし、「縦のつながり」へと繋げていく好循環を作り出します。

よくある質問(FAQ)

Q.ネットワークに参加すると、自社の個性が薄れませんか?

A. いいえ、そのようなご心配はありません。OnePlace HUBは、各施設のブランドやコミュニティの雰囲気をそのまま維持できる仕組みです。あくまで集客の「入り口」を広げる役割を果たします。

Q.導入にあたって、大がかりなシステム変更が必要ですか?

A. 既存の運営スタイルに合わせて柔軟に導入可能です。例えば、空いている時間帯や席だけをネットワークへ開放するといった段階的な運用もできます。

Q.地方の小さな店舗でもネットワークに参加するメリットはありますか?

A. 非常に大きなメリットがあります。都市部の会員が地方へ出張・旅行した際の利用拠点となるため、地方にありながら全国のビジネスパーソンを顧客化できます。

まとめ:「点」の囲い込みから「面」の共創へ

コワーキングスペースやレンタルスペースの価値は、単なる「場所の提供」にとどまりません。本質的な価値は、そこに集う人々の熱量や働き方の自由度にあります。

そして今、自社だけで完結する「点」の囲い込みから、業界全体で支え合う「面」の共創への移行が始まっています。

自社のスペースに新しい可能性を取り入れ、次のステージへと進めたい方は、ぜひOnePlace HUBの仕組みをご覧ください。

参考:OnePlace HUB 公式サイト

OnePlace HUBは、全国の運営者の皆様と共に、新しい時代のワークスペースインフラを共創していきます。

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