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コワーキングのドロップインが月額会員に変わる瞬間と5つの仕掛け

コワーキングを運営していて、こんな悩みはありませんか。
たとえば、一度ドロップインで来てくれた方が、そのまま来なくなってしまう。月額会員になってほしいのに、声のかけ方が分からない。
実は、コワーキングのドロップインは、月額会員への大切な入り口です。ただし、入り口の先に道がなければ、お客様は通り過ぎてしまいます。
この記事では、国の調査やアンケートの結果をもとに、ドロップインが月額会員に変わる流れを整理します。そのうえで、今日から使える5つの仕掛けと、実際の事例をご紹介します。
専門用語はできるだけ使いません。運営者の方はもちろん、これからコワーキングを使ってみたい方も、気軽に読み進めてください。
コワーキングのドロップインは月額会員への入り口

まず、言葉の意味を確認しましょう。ドロップインとは、1時間や1日など、短い時間だけ使う一時利用のことです。一方、月額会員は、毎月決まった料金を払って通う使い方を指します。
国土交通省の令和7年度のテレワーク人口実態調査では、雇用型テレワーカーの割合は25.2%でした。前年度より0.6ポイント増え、減り続けていた流れが増加に転じています。国も、おおむね安定した状態だと発表しています。(国土交通省 報道発表)
つまり、テレワークは働き方のひとつとして根づいています。自宅や会社以外の場所を使う方が、これからもいる環境です。
コワーキングの半数以上が、ドロップインと月額会員の両方を用意している
日本コワーキング協会の2019年の調査では、定期利用とドロップインを併設する施設が54.4%でした。また、定期利用のみは33.9%、ドロップインのみは11.6%です。(NTTコミュニケーションズの解説ページより)
つまり、半数を超える施設が、ドロップインと月額会員の両方を用意しています。
地方のコワーキングは、ドロップインを受け入れる施設がさらに多い
大都市政策研究機構のレポートでは、地域ごとの違いも分かります。東京23区では、月額契約だけの施設が5割程度でした。さらに、東京都心3区では6割近くになります。
一方、東京23区・大阪市・名古屋市以外の地域では、ドロップインにも対応する施設が8割近くを占めます。(2019年6月時点のデータ。大都市政策研究機構)
そのため、地方のコワーキングでは、ドロップインが新しい方との最初の出会いになります。月額会員を増やしたい場合も、まずはドロップインの方に良い体験をしてもらうことが出発点です。
利用者の半数以上が、コワーキングでドロップインを使っている
次に、コワーキング協同組合が2020年1月に行ったアンケートを見てみましょう。回答者は132人です。半分以上の方がドロップインを利用しており、月額との併用を含めると73%を超えました。(コワーキングプレス)
さらに、会員とドロップインが共存していて良いと答えた人は、90.9%にのぼります。また、利用中のコワーキングが2〜5か所という人も、半数以上でした。
なお、回答数は多くありません。ですから、大まかな傾向として読んでください。
これからコワーキングを使ってみたい人は、半数を超える
最後に、これから使う方の意向も見ておきましょう。J-Net21の調査では、今後コワーキングやレンタルオフィスを「利用したい」と答えた人が12.9%でした。「どちらとも言えない」を加えると、52.5%になります。(J-Net21 市場調査データ)
また、性別と年齢で見ると、20代男性の利用意向が高い結果でした。20代の方が気軽に試せるドロップインは、大切な入り口です。ただし、調査には、こうした施設を必要としない方も含まれています。
▼ データで見る、ドロップインと月額会員
| 調べたこと | 結果 | 出典 |
| ドロップインと月額会員を両方用意する施設(2019年) | 54.4% | 日本コワーキング協会(NTTコミュニケーションズの解説より) |
| ドロップインに対応する施設(東京23区・大阪市・名古屋市以外、2019年6月) | 8割近く | 大都市政策研究機構 |
| ドロップインを使っている人(月額との併用を含む、2020年) | 73%超 | コワーキング協同組合(132人) |
| 会員とドロップインの共存でよいと答えた人(2020年) | 90.9% | コワーキング協同組合(132人) |
ドロップインから月額会員になる前に迷う3つのこと
では、なぜドロップインのまま止まってしまうのでしょうか。調査を読み解くと、3つの迷いが見えてきます。
迷い1:毎月通うかどうか、自分でも分からない
中小企業基盤整備機構のJ-Net21が、2022年11月に1,000人へ行った調査があります。コワーキングやレンタルオフィスの利用経験がある人は、71人でした。
その中で、1日の利用時間は「1〜3時間未満」が30人でもっとも多く、8時間以上は3人でした。(J-Net21 市場調査データ)
このように、短い時間のスポット利用が中心です。すると、毎月の料金を払って通うかどうか、迷いやすくなります。実際に、仕事量に波があるライターから、ドロップインと月額のどちらにするか悩むという声も寄せられています。(コワーキング協同組合アンケートの自由回答より)
迷い2:人とのつながりを、まだ感じられていない
先ほどのコワーキング協同組合のアンケートでは、利用を始めた理由も聞いています。「情報共有できる仲間がほしかった」が31.8%でした。また、「仕事に役立つ勉強会に参加したかった」は28%です。さらに、運営者の人柄が気に入ったという回答も、26.5%ありました。
つまり、作業する場所だけでなく、人との出会いも期待されています。ところが、人と出会える場だと実感できたことがない、という声もありました。ここは、運営者が力を発揮できる部分です。
迷い3:選ぶ決め手が「値段」と「場所」になりやすい
J-Net21の調査では、施設を選ぶ基準を答えた人が187人いました。内訳は、コストが59人、立地・アクセスが55人、設備の充実度が42人です。
値段と場所だけで選ばれると、近くて安い施設に流れやすくなります。だからこそ、ドロップインの時間で、料金以外の魅力を感じてもらうことが大切です。
コワーキングのドロップインを月額会員へシフトしてもらう5つの仕掛け

ここからは、具体的な方法を5つご紹介します。どれも、考え方から始められる工夫です。まずは一つから試してみてください。
仕掛け1:ドロップインできることを、はっきり伝える
利用者のアンケートには、ドロップインできるかどうか分かりづらい施設が多い、という声がありました。地図の情報を見れば分かるとうれしい、という意見です。
そこで、予約ページや地図の情報に「ドロップインOK」「1時間から利用できます」と書きましょう。料金と利用時間も、あわせて載せると親切です。入り口が見えなければ、月額会員への道も始まりません。
仕掛け2:集中もおしゃべりもできる場にする
同じアンケートで、理想のコワーキングを聞いています。1位は「飲食OK」で80.3%でした。次に、2位は「ときどき雑談してもOK」の68.9%です。3位は「集中する場所と話す場所が分かれている」で68.2%でした。
集中したい日もあれば、誰かと話したい日もあります。ですから、席の配置やルールを分けておくと、ドロップインの方も居心地よく過ごせます。その居心地の良さが、月額会員を考えるきっかけになります。
仕掛け3:スタッフの一声で、人とつなぐ
同じアンケートでは、イベントに参加したことがある人が84.1%でした。イベントは、仕事につながる出会いの場でもあります。
まず、初めての方には「こんにちは」と声をかけてみましょう。そして、同じ分野で働く会員を、さりげなく紹介します。利用者どうしをつなぐ役目は、コミュニティマネージャーと呼ばれます。専任でなくても、運営者ご自身が担えます。
仕掛け4:月額会員の手前に、お試しの段階を置く
いきなり月額会員をすすめると、ハードルが高く感じられます。そこで、回数券や、週に何日かだけ使えるプランを用意する方法があります。
ドロップインで魅力を体験してもらい、月額会員につなげる考え方は、運営の解説でも紹介されています。あわせて、早朝や深夜のドロップインで、施設全体の稼働率を上げる考え方もあります。(iTSCOM for Business)
立地や施設の雰囲気によって、最適な進め方は変わります。まずは、自分のスペースに合う段階を考えてみましょう。
仕掛け5:利用の記録を見て、ちょうどよい時に声をかける
月額会員のご案内は、タイミングが大切です。たとえば、同じ方が1か月に3回来たら、月額との料金比較をお伝えする、といったルールを決めておきます。
反対に、まだ2回目の方に強くすすめる必要はありません。相手の使い方に合わせて、ご案内の内容を変えるのがコツです。次の表は、その一例です。
▼ ドロップイン利用者へのご案内の例(一例です)
| ドロップインの様子 | 考えられる悩み | ご案内の例 |
| 初めての利用 | 雰囲気や設備が合うか知りたい | 次回使える割引クーポンをお渡しする |
| 月に2〜3回の利用 | 毎回の支払いが手間。月額と比べて得か知りたい | ドロップインと月額の料金比較をお見せする |
| 毎週の利用 | 席や時間をいつも確保したい | 曜日や時間を決めた月額会員プランをご案内する |
| Web会議が多い | 個室が空いているか心配 | 個室を予約しやすいプランをご案内する |
参考事例:ドロップインから月額会員が増えた大阪・南森町のコワーキング
猫と働くコワーキング「SCAT WORKS」の取り組み
大阪・南森町にある「SCAT WORKS」は、保護猫のシェルターの役割を持つコワーキングです。猫と人がいっしょに過ごしながら、仕事に集中できる空間を目指しています。
運営者の南口ひかりさんの声が、OnePlace HUBの導入事例として公開されています(2026年5月12日掲載)。それによると、導入後は連携する予約サービスを通じて、施設が自動で紹介されるようになりました。特別な広告を出さなくても、たまたま近くにいて立ち寄るドロップインの方が増えたそうです。
さらに、体験した方のなかで、活動に共感して月額会員になる方も増えたとのことです。ドロップインから月額会員へ進む流れが、自然にできています。
入退室の管理や精算が自動になったことも、大きな変化です。猫の世話や、利用者との会話に時間を使えるようになりました。(OnePlace HUB 導入事例)
なお、これはサービス提供元の公式サイトに載った運営者の声です。具体的な人数などの数字は、公開されていません。
この事例から学べる3つのこと
- 独自の魅力(この事例では猫)が、月額会員になる理由をつくる
- ドロップインの入り口を、広告に頼らず増やせる
- 手間のかかる作業を自動にして、人にしかできない接客に集中できる
また、同じ導入事例には、もとBarだったスペースにある会議室を、空き時間に貸し出すデザイン会社(株式会社AND SPACE)の例もあります。スポットでのコワーキング利用や会議室利用が、自動で入ってくるそうです。
つまり、コワーキング専業でなくても、ドロップインの入り口はつくれます。ビルオーナーの方も、空きスペースの使い道として参考になります。
OnePlace HUBで、ドロップインから月額会員までをつなぐ
ここまでの5つの仕掛けは、手作業だけだと大変です。そこで役立つのが、OnePlace HUB(ワンプレイスハブ)です。
コワーキングや貸し会議室の運営に必要な、予約、支払い、会員管理を、ひとつにまとめて扱えます。スマートロック(スマホなどで開け閉めできる電子錠)との連携にも対応しています。
集客:ドロップインのお客様が自動で届く
登録するだけで、提携先のサービスへ施設の情報が自動で掲載されます。公式サイトでは、会員数50万人以上と案内されています。
掲載に広告費はかからず、利用があったときに手数料がかかる仕組みです。手数料の割合は、プランによって異なります。
入室と支払い:初めての方も迷わない
予約から鍵の解錠、キャッシュレス決済までを、自動でつなげられます。QRコードでの入室にも対応しています。
受付で待たせないので、ドロップインの方の第一印象が良くなります。24時間の無人運営にも対応しています。
月額会員化:ご案内から自動継続まで
利用の履歴や来店の記録を、会員ごとに確認できます。月額プランの設定と自動継続、クーポンの発行もできます。
たとえば、当日入会の方へ、初回割引のクーポンをお渡しする使い方ができます。
なお、使える機能はプランごとに異なります。初期費用は全プランで無料で、スタータープランは月額の固定費がありません。料金や機能は変更になる場合があるため、最新の内容は公式サイトでご確認ください。
ビジネスパーソンや学生の方へ:ドロップインから月額会員に切り替える目安
ここからは、利用する側の方へのお話です。ドロップインを続けるか、月額会員にするか。迷ったときは、簡単な計算をしてみましょう。
まず、ドロップイン1回分の料金に、1か月の利用回数をかけます。次に、その金額を月額会員の料金と比べます。月額のほうが安ければ、切り替えを考える時期です。
ただし、金額だけで決める必要はありません。個室の使いやすさや、人との出会いも大切な決め手です。まずはドロップインで、いくつかのコワーキングを試してみましょう。
今日からできる、月額会員づくりのチェックリスト
最後に、今日から確認できる項目をまとめます。
- 予約ページに「ドロップインOK」と料金を書いた
- 初めての方へ、一声かける流れを決めた
- 集中する席と、話せる席を分けた
- 月額会員の手前に、お試しの段階を用意した
- 来店回数を見て、ご案内するタイミングを決めた
まとめ:ドロップインを大切にすると、月額会員が育つ

コワーキングのドロップインは、月額会員へつながる大切な入り口です。国や研究機関の調査を見ても、多くの施設がドロップインと月額会員の両方を用意しています。
迷いの理由は、頻度が読めないこと、つながりを感じにくいこと、決め手が値段と場所になりやすいことでした。だからこそ、初回の体験を整え、人をつなぎ、ちょうどよい時にご案内することが大切です。
手間のかかる部分は、仕組みに任せる方法もあります。OnePlace HUBなら、集客から入室、月額会員の管理までを、まとめて進められます。まずは、初期費用と月額の固定費がかからないスタータープランで、お問い合わせください。
参考・出典リンク
- 掲載元:国土交通省/報道発表資料:テレワーク実施率、安定基調で推移(令和7年度テレワーク人口実態調査)
- 掲載元:独立行政法人 中小企業基盤整備機構(J-Net21)/コワーキングスペース/レンタルオフィス(市場調査データ)
- 掲載元:大都市政策研究機構/調査研究レポート「日本のコワーキングスペースの現状と課題」(3)
- 掲載元:コワーキング協同組合(コワーキングプレス)/アンケート結果【利用者編】
- 掲載元:NTTコミュニケーションズ/コワーキングスペースの利用者層とは?(日本コワーキング協会の2019年調査を紹介)
- 掲載元:イッツ・コミュニケーションズ(iTSCOM for Business)/コワーキングスペース開業の流れや必要な費用は?経営成功のコツ
- 掲載元:OnePlace HUB 公式サイト/コワーキング・会議室運営の一元管理プラットフォーム(導入事例・料金プラン)
※各調査の数値は、調査時点・調査対象のものです。最新の内容は、各リンク先でご確認ください。