COLUMN

コラム

コワーキング多店舗管理システムとは?拠点が増えても迷わない運営術

複数のコワーキングスペースの拠点が、ひとつの画面でつながっているイメージ

「2店舗目を開いたとたん、現場がバタバタしはじめた。」私たちは、コワーキングスペースの運営者さまから、こうしたお話をよくうかがいます。

拠点が1つなら、運営のやり方は頭に入っています。しかし、拠点が増えると事情が変わります。予約の受け方も、鍵の渡し方も、お金の集め方も、店舗ごとに少しずつ違ってしまうのです。その結果、スタッフが別の店舗に入るたびに、操作を覚え直すことになります。

この記事では、コワーキングの多店舗管理システムについて、初めての方にもわかるように整理しました。国のデータや大手の事例、そして私たちが提供するOnePlace HUBの考え方まで、順番にお伝えします。

コワーキングの多店舗管理が「拠点が増えるほど大変」になる理由

店舗ごとに違う画面や鍵を前に、スタッフが戸惑っているイラスト

まずは、背景を数字で確認しましょう。

働く場所の需要は続いている一方で、人手は足りていない

国土交通省の令和7年度テレワーク人口実態調査(2026年3月24日公表)によると、会社などに雇われて働く人のうち、テレワークをしたことがある人は全国で25.2%でした。前年度より0.6ポイントの増加です。また、直近1年間にテレワークを実施した人の割合は16.8%で、こちらも1.2ポイント増えています。(出典:国土交通省「テレワーク実施率、安定基調で推移」)

つまり、自宅以外で働ける場所を求める人は、いまも一定数います。一方で、運営する側は人の確保に苦労しています。帝国データバンクの調査(2026年4月)では、正社員が足りないと感じている企業は50.6%でした。4月としては4年連続で、5割を超えています。(出典:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」)

こうした状況では、スタッフに時間をかけて操作を教える余裕も限られます。そこで私たちは、「覚えることを減らす仕組み」こそ、多店舗運営の土台だと考えています。これは調査結果そのものではなく、私たちの見方です。

店舗ごとにやり方が違うと起きる3つの困りごと

運営者さまからのご相談で、とくに多いのは次の3つです。

困りごと現場で起きることその結果
操作がバラバラ予約サイトや管理画面が、店舗ごとに違う異動やヘルプのたびに、覚え直しになる
鍵・入室の手順が違う解錠の方法が、店舗によって異なる利用者さまが戸惑い、問い合わせが増える
データが分かれる会員や売上が、店舗ごとに別々に管理される月末にならないと、全体が見えない

どれも、店舗が1つのうちは表に出にくい問題です。しかし、2店舗目、3店舗目と増えるたびに、少しずつ大きくなります。たとえば、異動してきたスタッフが、前の店舗とは違う管理画面を前に固まってしまう場面です。その間、利用者さまをお待たせしてしまうこともあります。すると、接客の質にも影響が出ます。

多店舗管理を後回しにすると、あとで手間が増える

拠点が少ないうちは、表計算ソフトや手作業でも回せます。しかし、拠点が増えるほど、確認する画面や手順の組み合わせも増えていきます。なぜなら、拠点ごとに別々のシステムを使えば、覚える操作もその数だけ必要になるからです。たとえば、3つの拠点で3種類のシステムを使えば、拠点をまたいで働くスタッフは3種類すべてを覚えることになります。さらに、利用者さまからの問い合わせにも、拠点ごとに答え方を変えなければなりません。そのため、コワーキングの多店舗管理システムは、拠点が少ないうちから検討する価値があります。

【画像挿入予定箇所:挿入画像:店舗ごとに違う画面や鍵を前に、スタッフが戸惑っているイラスト】

コワーキングの多店舗管理システムとは?全店共通の「受付窓口」をつくる仕組み

チェックイン操作をする利用者と、それを見守るスタッフの日常的な一コマを描写

多店舗管理システムとは、複数の拠点の予約・支払い・入室・会員情報を、ひとつの仕組みでまとめて扱えるようにするシステムです。たとえるなら、全店舗に同じ「受付カウンター」を置くようなものです。店舗が違っても、窓口は同じです。だから、操作も同じになります。

コワーキング多店舗管理システムでできる5つのこと

  • 予約の受付:会議室や席の予約と、1回だけ使うドロップインの受付をまとめて扱います。
  • 支払い:クレジットカードなどのキャッシュレス決済で、現金のやりとりを減らします。
  • 鍵の管理:スマートロック(スマホなどで開け閉めできる電子錠)と予約をつなぎ、鍵の手渡しをなくします。
  • 会員と利用履歴:誰がいつ、どの店舗を使ったかを記録します。
  • 売上と稼働の確認:どの店舗の、どの時間帯がよく使われているかを見える化します。

支払いの面では、追い風も吹いています。経済産業省が2026年3月31日に公表した2025年のキャッシュレス決済比率は58.0%で、決済額は162.7兆円でした。(出典:経済産業省の公表内容を紹介した信金中央金庫 地域・中小企業研究所のレポート)つまり、お金のやりとりを現金に頼らず、全店で同じ方法にそろえやすい環境になっています。

コワーキング多店舗管理システムを選ぶ5つのポイント

比較するときは、機能の多さよりも「現場で迷わないか」を軸にしてみてください。

ポイント確認すること見落とすと起こること
① 操作の共通化全拠点で、同じ画面と同じ流れで使えるか異動のたびに、覚え直しが発生する
② 鍵との連携予約と解錠がつながるか。対応する鍵のメーカーはどこか鍵の手渡しなど、手作業が残る
③ 支払い全拠点で、同じ決済方法を使えるか店舗ごとに精算作業が増える
④ 会員とデータ拠点をまたいで、会員や利用状況を確認できるか全体の数字が、月末まで見えない
⑤ 広げやすさ拠点が増えても使えるか。他のシステムとつなげられるか規模が大きくなったときに、乗り換えが必要になる

【参考事例】拠点を広げる大手に学ぶ、コワーキング多店舗運営のヒント

事例:JR東日本と三井不動産が築く「500拠点超」のネットワーク

2024年2月15日、JR東日本と三井不動産は、シェアオフィス分野での事業連携を発表しました。JR東日本は、駅を中心に「STATION WORK」を展開しています。三井不動産は、都心部のオフィスビルを中心に「ワークスタイリング」を展開しています。この連携により、それぞれの会員は、500拠点を超えるネットワークを利用できるようになりました。(出典:JR東日本・三井不動産 ニュースリリース(2024年2月15日))

両社は、場所や時間に縛られない新しい働き方を実現したいという思いから、連携に至ったと説明しています。

事例から見えてくる3つのヒント

次の3点は、この事例を踏まえた私たちの見方です。

  • 利用者さまにとっては、拠点の数よりも「どこでも同じように使える」ことが価値になります。
  • 拠点が違っても、予約や入室の流れが同じであれば、迷いません。
  • 運営側も、仕組みを共通にしておくほうが、拠点を増やしやすくなります。

ここまでは大手の事例です。ただ、仕組みの考え方は、2〜3拠点の運営にも当てはまると私たちは考えています。

スタッフが利用者さまと笑顔で会話している、コワーキングスペースの受付付近の写真

現場の負担を減らす!コワーキング多店舗管理の運営ルール3選

ルール1 マニュアルは全店で「1冊」にする

店舗ごとにマニュアルがあると、更新のたびに直す場所が増えます。一方、システムが共通なら、マニュアルは1冊で済みます。異動やヘルプで別の店舗に入ったスタッフも、同じ手順で動けます。教育に使う時間が減ったぶん、接客やコミュニティづくりに時間を回せます。

ルール2 鍵と入室の流れを全拠点で同じにする

利用者さまが戸惑いやすいのは、拠点ごとに入り方が違うときです。予約と連動して自動で解錠できれば、受付での鍵の受け渡しは必要ありません。OnePlace HUBでは、QRコードを使った統一の入室にも対応しています。受付に人がいなくても、利用者さまは迷わず入れます。

ルール3 月末を待たずに、全拠点の数字を見る

店舗ごとに数字が分かれていると、全体像をつかめるのは月末になりがちです。一方、データがひとつにまとまっていれば、日々の稼働や売上を確認できます。たとえば、混みあう時間帯がわかれば、料金の見直しやキャンペーンの判断材料になります。

この3つをそろえると、スタッフは「店舗ごとの違い」ではなく「お客さまの様子」に目を向けられます。つまり、多店舗管理システムは、事務作業を減らす道具であると同時に、接客の質を守る道具でもあります。なぜなら、覚えることが減るほど、人は目の前の相手に集中できるからです。ですから、コワーキングの多店舗管理は、現場で働くスタッフの働きやすさから考えることをおすすめします。

【画像挿入予定箇所:挿入画像:全拠点の売上や稼働率をひとつの画面で確認するダッシュボードのイメージ】

ポータル集客と自社会員づくりを両立する、多店舗管理システムの考え方

予約ポータル(予約専門のWebサイト)は、新しいお客さまと出会える便利な入り口です。ただし、予約の入り口が外部サイトだけだと、利用者さまの情報が自社の会員名簿に残りにくい場合があります。そうなると、「また来てもらう」ための案内や、月額プランのご提案がしにくくなります。

そこで大切なのが、外部からの集客と、自社の会員づくりを、同じ仕組みで動かすことです。一度使ってくれたドロップイン利用者さまが、自社の予約ページから再び予約する。やがて、月額会員になる。こうした流れを、すべての店舗で同じようにつくれると、運営は安定します。また、自社の会員名簿があれば、新しい拠点を開くときに、既存の会員へ案内を届けられます。

OnePlace HUBで進める、コワーキング多店舗管理システムの運用

私たちが提供するOnePlace HUBは、コワーキングスペースや会議室の運営に必要な機能を、ひとつにまとめた管理プラットフォームです。予約、決済、スマートロック連携、会員管理、売上分析までを、ひとつの仕組みで扱えます。24時間365日、スタッフ不在での運営にも対応しています。

運営のお悩み別・OnePlace HUBでできること

運営のお悩みOnePlace HUBでできること
店舗ごとに操作が違う拠点・スペース・料金プランを、同じ管理画面でまとめて設定できます(複数拠点対応プラン)
鍵の受け渡しが手間スマートロックと連携し、予約に合わせて自動で解錠できます
入室の方法がバラバラQRコードを使って、入室の流れを統一できます
会員情報が分かれている会員管理・利用履歴・月額プランの自動継続を、ひとつの仕組みで扱えます
全体の数字が見えない売上や稼働率、チャネル(集客経路)別の売上を分析できます
請求や精算に時間がかかる請求書・領収書の自動発行や、月次の締め処理に対応しています

50万人以上のユーザーへの掲載と、自社運営を同時に

OnePlace HUBに登録すると、提携するプラットフォームへ、スペースの情報が自動で掲載されます。50万人以上のユーザーに向けて、広告費をかけずに、空席や空き時間を知っていただけます。そのうえで、自社の予約ページや会員管理も使えます。外部から来たお客さまを、自社の会員へつなげやすくなります。

いまの予約ポータルを使いながら、少しずつ広げられる

すでに使っている予約ポータルがあっても、置きかえる必要はありません。現在の運営を止めずに、できる拠点から始められます。

拠点数に合わせて選べるプラン

複数拠点の展開を目指す運営者さま向けのプランがあります。大規模に展開する場合は、他のシステムと情報を自動でやりとりする機能(REST APIやWebhook)にも対応しています。専任の担当者がつくプランも、ご用意しています。プランの内容は、公式サイトの料金プランで最新の情報をご確認ください。

失敗しにくい、コワーキング多店舗管理システム導入の3ステップ

  1. まず、1拠点で試す:小さく始めて、現場の声を集めます。
  2. 次に、手順を全店で統一する:予約・入室・支払いの流れを1つにそろえ、マニュアルも1冊にします。
  3. 最後に、拠点を広げる:同じ手順のまま、新しい拠点を足していきます。

この順番なら、新しい拠点でも、同じ手順で立ち上げられます。

コワーキングの多店舗管理システムに関するよくある質問

Q1. 何拠点から多店舗管理システムが必要ですか?

決まった基準はありません。ただ、私たちは、2店舗目を開く前に整えておくと、あとで楽になると考えています。手順が増えてから統一するより、少ないうちにそろえるほうが負担は小さいからです。

Q2. いま使っている予約ポータルとは併用できますか?

はい、併用できます。現在の運営を止めずに、OnePlace HUBを加えていただけます。

Q3. スマートロックは、どのメーカーでも使えますか?

対応するメーカーが決まっています。お持ちの鍵が使えるかどうかは、お問い合わせください。

Q4. 多店舗管理システムを入れると、スタッフの教育はどう変わりますか?

どの店舗でも同じ画面と同じ手順になるため、新しく入ったスタッフにも、共通の内容で説明できます。また、異動やヘルプで別の店舗に入るときも、操作を覚え直す必要がありません。ただし、接客の考え方など、店舗ごとの個性は引き続き共有が必要です。

Q5. スタッフがいない時間帯でも運営できますか?

はい。24時間365日、スタッフ不在での運営に対応しています。予約から解錠、決済までが自動でつながります。

まとめ:コワーキングの多店舗管理は「仕組みの共通化」から

最後に、この記事のポイントを整理します。

  • 拠点が増えるほど、店舗ごとのやり方の違いが、スタッフの負担になります。
  • 多店舗管理システムは、予約・支払い・鍵・会員情報を、ひとつの窓口にまとめます。
  • 外部からの集客と、自社の会員づくりを、同じ仕組みで動かすことが大切です。

拠点が増えても、現場が迷わない運営は、つくれます。私たちは、OnePlace HUBを通じて、その土台づくりをお手伝いしています。「うちの場合はどうだろう」と思われたら、お問い合わせフォームや公式LINEから、お気軽にご相談ください。

参考にした情報(出典一覧)

スタータープラン