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コワーキングは儲からない?黒字にする5つの運営術と実例を解説

コワーキングは儲からないと悩む運営者が黒字を目指すイメージ

「コワーキングは儲からない」。運営に関わる方なら、一度はそう感じたことがあるかもしれません。

席はなかなか埋まりません。家賃は毎月かならず出ていきます。さらに、スタッフの時給も上がり続けています。

そんな日々が続くと、コワーキングで黒字になる姿が見えなくなってしまいますよね。

ただ、コワーキングが儲からず黒字にならない理由は、じつはとてもはっきりしています。

理由が分かれば、黒字に近づく手も見えてきます。

この記事では、国や研究機関のデータと実例をもとに、コワーキングが儲からない理由と黒字にする考え方をまとめました。

私たちOnePlace HUBが、運営者の方と向き合うなかで見えてきたこともお伝えしますね。

働く場所を選ぶ人は、なくなっていません

国土交通省の「令和7年度 テレワーク人口実態調査」によると、雇われて働く人のうちテレワークの経験がある人の割合は、全国で25.2%でした。

しかも、前の年度より0.6ポイント増えています。

また、直近1年間のテレワーク実施率も16.8%で、1.2ポイント増えました。国土交通省の発表ページ

もちろん、これはコワーキングの利用者だけの数字ではありません。

ただ、会社のデスク以外で働く人が一定数いることは確かです。

つまり、働く場所を求める人はいなくなっていないのです。

それでも儲かりにくいのなら、問題は「お客さまの数」だけではなさそうです。

コワーキングが「儲からない」と言われる3つの理由

原因がはっきりすると、打つ手も決めやすくなります。

理由1 場所の費用が、売上に対して重い

家賃や内装の費用は、お客さまが来ない日でも毎月かかります。

つまり、毎月かならずかかるお金のことを、固定費といいます。

ニッセイ基礎研究所の2020年のレポートが、世界的に有名なコワーキング「WeWork」の数字を分析しています。ニッセイ基礎研究所のレポート

たとえば、2019年の上半期、売上は15.4億米ドルでした。

しかし、営業損失は13.7億米ドルにのぼります。

売上を100としたとき、場所を確保する費用(賃料や設備の費用)は71でした。

人件費などの運営の費用は57です。

【画像挿入予定:売上100に対して、場所の費用71と運営の費用57が積み上がり、売上を超える様子を示した棒グラフ。alt:コワーキングの費用が売上を上回る構造のイメージ】

項目売上を100とした割合内容
売上100お客さまからの収入
場所を確保する費用71賃料や設備の費用
運営の費用57人件費などの日々の運営
費用の合計128売上を上回り、赤字に

出典:ニッセイ基礎研究所のレポートをもとに作成(2019年上半期の数字)

このほかに、新しい拠点を増やす費用が60かかっていました。

それを除いても、費用の合計は128と、売上を超えています。

もちろん、WeWorkは世界規模の大きな会社です。

ですから、小さなスペースとは事情が違います。

ただ、場所の費用が売上に対して重くなりやすいという点は、規模が変わっても同じだと私たちは考えています。

理由2 人件費が毎年重くなっている

厚生労働省によると、令和8年度の地域別最低賃金は、全国の加重平均で1,177円になります。厚生労働省の発表ページ

前の年度は1,121円でしたので、56円の引き上げです。

ここで、かんたんな計算をしてみましょう。

お客さまが少ない朝の2時間と夜の3時間、合計5時間をスタッフが待つとします。

最低賃金の平均額で計算すると、1日あたり5,885円です。

すると、30日間なら約17万7千円になります。

実際には社会保険料なども加わるため、負担はこれより大きくなります。

仮に1時間500円で席を貸すなら、1日に約12時間分の利用がないと、この人件費は取り戻せません。

人が少ない時間にスタッフを置くほど、赤字に傾きやすくなるのです。

理由3 黒字になるまでに時間がかかる

さらに、新しい拠点が利益を出せるようになるまでには、時間がかかります。

先ほどのレポートでは、WeWork自身が「新しい拠点の稼働率が上がって収益になるまで、2年が必要」としていると紹介されています。

稼働率とは、席や部屋が使われている割合のことです。

もちろん、小さなスペースが同じ期間とは限りません。

ただ、開業してすぐ利益が出ないからといって、失敗と決めつけられないのも事実です。

だからこそ、立ち上がりの期間をもちこたえる資金と、早く稼働率を上げる工夫の両方が欠かせません。

では、費用を減らせば黒字になるのでしょうか。

レポートの試算では、新しい拠点を増やすのをやめたうえで、運営の費用を4割減らせれば、会員数が今より5%ほど増えた水準で黒字に届くとされています。

一方で、費用を削りすぎると、居心地のよさや利用者同士のつながりが失われるという注意も添えられています。

つまり、ただ削るのではなく、魅力を守りながら軽くすることが大切なのです。

コワーキングは儲からない?それでも黒字を出している実例

ここからは、実際に収益を上げているスペースの話です。

国のイベントでも「収益を上げる例」が語られた

国土交通省は2018年6月に「コワーキングスペースサミット2018」を開きました。

その結果報告には、パネルディスカッションでの発言がまとめられています。国土交通省の結果報告(PDF)

そこでは、北九州市の「秘密基地」とさいたま市の「7F(ナナエフ)」のように、コワーキングスペースで収益を上げることも可能だと語られました。

同じ場では、こんな発言もありました。

  • 小さい都市のスペースでも事業が成り立つ場合があり、大きい都市でも成り立たない場合がある
  • 事業として成り立つかは、都市の規模とは別の軸でも決まる
  • スペースをつくるだけでは人はつながらず、つなぎ役が入ることで交流が生まれる
  • 東吉野村のような地方では、スペース単体で収益を上げるのは難しい

とはいえ、うまくいく話だけでなく、難しいという声も正直に出ていたのが印象的です。

つまり、街の大きさや立地だけで、黒字かどうかは決まらないということです。

運営の中身が結果を左右するのだと、私たちは受け取りました。

なお、これは2018年の発言ですので、いまの状況とは違う部分もあります。

昼は仕事場、夜は交流の場 北九州「秘密基地」

「秘密基地」は、2014年に北九州市のJR小倉駅から徒歩3分の繁華街にオープンしました。データ・マックスのインタビュー記事

北九州市の紹介ページでは、コンセプトが「集めて 混ぜて 繋げて 尖らせる」と紹介されています。北九州市の紹介ページ

さらに、運営会社の2019年のプレスリリースには、18時以降は「パブタイム」として地域の交流の場に使われていると書かれています。秘密基地のプレスリリース(PDF)

まず、昼は仕事をする人のための場所です。

夜は、人と人が出会う場所になります。

ただ、収益の中身までは公表されていません。

そのため、ここからは私たちの見方ですが、同じ家賃でも使う時間を広げれば、売上のチャンスは増えると考えています。

入口を増やして月額につなぐ「THE HUB」のプラン設計

全国でレンタルオフィス・コワーキング・バーチャルオフィスを展開する「THE HUB」(運営:nex株式会社)です。プレスリリース(PR TIMES)

私たちOnePlace HUBの提携先でもあります。

2026年4月の発表では、5月1日からプランを全面的に見直すとされています。

コワーキングの入口は、固定費0円で使った分だけ払うドロップインです。

そして、月額契約の前に試したい人には、月1,980円の10時間プランが用意されています。

週末だけ使う人には、月2,200円からの土日祝プランがあります。

毎日使う人向けには、月6,600円からの1拠点プランです。

さらに、席を使わない住所利用プランは年6,600円で、郵便転送にも対応しています。

つまり、使い方の深さに合わせて、入口から段階を用意しているのです。

ただ、経営の数字までは公表されていません。

そのため、ここからは私たちの見方ですが、入口を増やすことは月額会員づくりに役立つ一例だと考えています。

コワーキングが儲からない状態から黒字に近づく5つの打ち手

ここからは、具体的な打ち手を5つ紹介します。

打ち手1 予約と予約のあいだの空き時間を売る

貸会議室や個室では、予約と予約のあいだに1〜2時間ほどの空きが出ることがあります。

しかし、空いたままだと、その時間の売上はゼロです。

一方で、「次の予定まで30分だけWeb会議がしたい」という人もいます。

こうした短い利用を受け止められれば、同じ部屋から売上を足せます。

OnePlace HUBでは、会議室の空き時間を「スポットコワーキング」として開放できます。

ちなみに、スポットコワーキングとは短い時間だけ席を貸す使い方のことです。

貸したい時だけ貸し出せるので、本来の予約を優先しながら進められます。

空き時間をスポットコワーキングとして活用するイメージ

打ち手2 人が少ない時間帯は、無人にする

先ほどの計算のとおり、お客さまが少ない時間のスタッフは、負担になりやすいものです。

そこで考えたいのが、時間帯を分けた運営です。

  • 朝・夜:スマートロック(スマホなどで開け閉めできる鍵)と自動の支払いで、無人にする
  • 昼の混む時間:スタッフがいて、案内や清掃、つながりづくりに集中する

すべてを無人にしなくても、一部の時間だけなら始めやすいはずです。

OnePlace HUBは、予約・支払い・スマートロックの連携で、24時間365日スタッフ不在の運営に対応しています。

現場に行かなくても、状況を確認できます。

なお、スマートロックは対応するメーカーが決まっていますので、導入前にご相談ください。

ただし、無人にするときは、困ったときの連絡先と利用ルールをはっきり伝えておくことが大切です。

打ち手3 広告にお金をかけず、見つけてもらう

新しいお客さまを集めるには、広告や掲載の費用がかかるのが一般的です。

ただ、毎月の広告費は、利益を削る大きな要因になります。

OnePlace HUBに登録すると、提携している予約サイトへ、スペースの情報が自動で掲載されます。

しかも、利用者は50万人以上です。

また、空き状況もリアルタイムで反映されるため、更新の手間もかかりません。

広告を出さなくても、近くで場所を探している人と出会える入口が増えます。

打ち手4 1回の利用から、月額会員へつなぐ

たしかに、1回だけの利用は売上が読みにくいものです。

それに対して月額会員は、毎月入ってくる収入になります。

先ほどのTHE HUBも、使った分だけ払うドロップインや10時間プランなど、気軽に試せる入口を用意しています。

大切なのは、体験してよかったと思ってもらうことです。

OnePlace HUBでは、月額プランの自動継続や、請求書・領収書の自動発行ができます。

打ち手5 席を使わないサービスで、収入の柱を増やす

席を貸すだけでは、スペースの広さが売上の上限になります。

そこで、席を使わないサービスも考えてみましょう。

  • 専用ロッカーの貸し出し(PCや書類を置いて帰りたい方向け)
  • 住所の利用(事業用の住所がほしい方向け)
  • 郵便物の受け取りと転送

これらは席を使わないため、スペースが埋まっていても増やせる収入です。THE HUBにも、住所だけ使う人向けのプランがあります。

ただし、注意があります。

郵便物を預かって転送するサービスは、法律上「郵便物受取サービス業者」にあたる場合があります。

そのため、契約のときに本人確認が必要になります。

経済産業省が、確認の方法を案内しています。経済産業省の案内(PDF)

始める前に、自分のサービスが当てはまるかどうか、案内で確認しておきましょう。

あなたのスペースの「黒字ライン」を計算してみよう

黒字になるラインは、かんたんな式で出せます。

毎月かかるお金 ÷ 1回の利用で手元に残るお金 = 黒字に必要な利用回数

では、数字を仮に置いて、イメージしてみましょう。

項目いまの運営朝夜を無人にした場合
毎月かかるお金(仮)40万円30万円
1回の利用料(仮)1,000円1,000円
1回で手元に残るお金(仮)900円900円
黒字に必要な利用回数(月)約445回約334回
1日あたり(30日で計算)約15回約11回

※すべて仮の数字です。実際の数字に置きかえてお使いください。

ただ、毎月かかるお金が10万円下がるだけで、必要な利用回数は1日に約4回も減ります。

ご自身の数字に置きかえてみると、次の一手が見えてきますよ。

コワーキングの黒字ラインを計算するイメージ

OnePlace HUBがお手伝いできること

ここまでのお悩みに対して、私たちのOnePlace HUBでできることを整理します。

お悩み考え方OnePlace HUBでできること
空き時間が埋まらないすき間を短い利用として売るスポットコワーキングの受付、空き状況のリアルタイム管理
朝夜の人件費が重い時間帯を決めて無人にする予約と連動した自動解錠、キャッシュレス決済(スマートロックは対応メーカーあり)
広告費がかさむ提携サイトから見つけてもらう提携する予約サイトへの自動掲載、QRコードでの当日受付
会員の管理に手間がかかる月額の流れを自動にする月額プランの自動継続、請求書・領収書の自動発行
数字が見えない売上を見える形にするダッシュボードでの売上の確認や分析

※機能の範囲はプランによって異なります。

初期費用と月額使用料がかからないスタータープランもご用意しています。

プランの内容は変更になる場合がありますので、最新の内容はお問い合わせの際にお伝えします。

自社の予約ページや会員管理、スマートロックとの連携は、上位のプランでお使いいただけます。

「うちのスペースでも使えるかな?」と思ったら、お気軽にご相談ください。OnePlace HUBへのお問い合わせ

コワーキングが儲からないか不安な方のよくある質問

Q. コワーキングは本当に儲からず、黒字にできないのでしょうか?

実は、一概には言えません。

国土交通省のイベント報告では、収益を上げている例が挙がる一方で、地方では単体で収益を上げにくいという声もありました。

場所の特徴と運営の工夫しだいで、結果は変わります。

Q. 黒字になるまで、どれくらいかかりますか?

スペースごとに違うため、決まった期間はお答えできません。

まずは毎月の黒字ラインを計算して、目標を決めるのがおすすめです。

Q. 無人営業は、はじめてでもできますか?

予約・支払い・鍵の仕組みがそろえば、現場に人がいなくても運営できます。

ただし、困ったときの連絡先や利用ルールの整備は欠かせません。

ですから、最初は朝や夜の一部だけ無人にする方法がおすすめです。

まとめ コワーキングは儲からない?黒字への道は、ちゃんとあります

  • コワーキングが儲からないと言われる理由は、場所の費用・人件費・立ち上がりの時間の3つで、黒字化の鍵はその見直しにある
  • 国のイベント報告でも、収益を上げている例が語られている(地方では難しいという声もあり)
  • 黒字に近づく打ち手は、空き時間の活用・時間帯ごとの無人化・広告費をかけない集客・月額会員づくり・席を使わない収入の5つ
  • まずは、自分のスペースの黒字ラインを計算してみる

儲からないと感じる日があっても、それは終わりではありません。

原因が分かれば、コワーキングが儲からない状態から黒字に変える道は見えてきます。

私たちOnePlace HUBは、空き時間の活用から無人運営、集客までを、運営者のみなさまと一緒に考えていきたいと思っています。

だからこそ、できるところから始めてみてください。

参考にした情報(掲載元つき)

スタータープラン