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コワーキングスペースの多店舗・複数拠点管理を効率化する方法と運営の課題

コワーキングスペースの運営者が、ノートパソコンで複数の拠点の状況を確認している様子

コワーキングスペースを複数の場所で運営していると、拠点が増えるほど管理の仕事も増えていきます。予約の確認、料金や営業時間の更新、売上のまとめ、スタッフへの共有。どれも小さな作業です。しかし、拠点ごとに繰り返すと、大きな負担になります。しかも、拠点が離れているほど、状況は見えにくくなります。

そこで見直したいのが、コワーキングスペースの複数拠点管理(多店舗管理)です。大切なのは、拠点ごとの違いは残しながら、共通の作業をまとめること。さらに、すべてを一度に変えず、小さく始めることです。

この記事では、よくある課題と楽にする方法を、むずかしい言葉を使わずにお伝えします。また、多くの拠点を運営している事例も紹介します。私たちOnePlace HUBがどうお役に立てるかも、あわせてお話しします。

働く場所の選択肢は、いまも続いています

国土交通省が2026年3月に公表した調査では、会社などに雇われて働く人のうち、直近1年間にテレワークをした人は16.8%でした。前の年の調査から、1.2ポイント増えています。

調査では、コロナ禍のあとは減り続けていたものの、令和7年度は増加に転じたとまとめています。つまり、働く場所の選択肢を考える材料になる数字です。(出典:国土交通省「テレワーク実施率、安定基調で推移」)

ただし、この数字だけで、コワーキングスペースの利用者が増えたとは言えません。だからこそ、世の中の数字だけでなく、自分たちの拠点の利用状況を見ることが大切です。

コワーキングスペースの複数拠点管理でつまずきやすい5つの課題

まずは、よくある悩みを整理しましょう。複数拠点の運営でむずかしいのは、拠点ごとの事情を見ながら、会社全体の管理の質をそろえることです。

おしゃれで賑わっているコワーキングを背景に5つの課題をまとめた図解/予約・施設情報・売上・スタッフ教育・集客のアイコンを横に並べたもの

課題1:予約や空き状況の確認に時間がかかる

拠点ごとに予約の方法が違うと、担当者はそれぞれの画面を開いて確認することになります。さらに、自社サイトと外部の予約サイトを併用していると、空き状況の更新が遅れることもあります。その結果、同じ時間に予約が重なるおそれも出てきます。

こうしたミスを防ぐには、予約の入口と管理の場所を整理しましょう。どこを更新すれば最新の情報になるのか。これをはっきりさせることが第一歩です。

課題2:拠点ごとに施設情報がばらばらになる

営業時間、住所、利用料金、設備。これらは、利用者が施設を選ぶときの大事な材料です。しかし、掲載しているサイトが複数あると、料金や営業時間の変更が一部にしか反映されないことがあります。情報が古いままだと、問い合わせや当日の行き違いにつながります。そのため、情報の管理元を決め、更新する人と確認の手順をそろえておきましょう。

課題3:売上や利用状況を拠点ごとに比べにくい

集計の方法や報告のタイミングが拠点ごとに違うと、全体を比べにくくなります。例えば、売上が伸びない拠点があっても、利用人数が少ないのか、単価が低いのか、特定の曜日だけ空いているのかが見えなければ、手を打てません。そこで、売上、予約件数、利用時間など、共通の項目を決めて定期的に見ましょう。ただし、広さや立地が違う拠点を、売上だけで比べるのは避けたいところです。

課題4:スタッフ教育と引き継ぎの負担が増える

予約の確認方法や入室の案内、問い合わせへの返事が拠点ごとに違うと、新しいスタッフが覚えることも増えます。担当者が休んだとき、ほかの人が代われないこともあります。だからこそ、対応は口頭だけで伝えず、よくある質問、困ったときの連絡先、キャンセルの手順などを文書にしておくと安心です。一方で、すべての拠点を同じやり方にする必要はありません。共通にする部分と、拠点ごとに残す部分を分けるのが現実的です。

課題5:集客が拠点の担当者任せになる

SNSや広告、外部サイトへの掲載を拠点ごとに別々に管理していると、担当者の経験で結果に差が出ます。掲載先が増えるほど、情報の更新や問い合わせへの対応も増えていきます。だからといって、いまの集客方法をすぐにやめる必要はありません。続けながら、新しいお客様と出会える入口を足すという考え方もあります。

多店舗管理を楽にする5つの方法|小さく始めるのがコツ

最初から大きな仕組みを入れる必要はありません。まずは、作業のむだや情報の散らばりを見つけましょう。効果が大きいところから、順に見直すのがおすすめです。

方法1:全拠点で共通する管理項目を決める

はじめに、全拠点で管理する情報を書き出します。施設名、住所、営業時間、料金、設備、予約の状況、問い合わせ先、売上などです。そのうえで、項目ごとに担当者と更新の手順を決めましょう。共通の一覧表があるだけでも、探す時間は減ります。ただし、表を何人もがコピーして使うと、かえって情報が散らばります。更新する場所は、できるだけひとつにしてください。

方法2:予約と空き状況を一か所で見られるようにする

予約を受け付ける場所が複数あるなら、予約をどう集めるかを考えます。複数の予約サイトを使う場合は、空き状況を連携できるかを確認しましょう。気をつけたいのは、「まとめて見られる」ことと「すべてが自動でそろう」ことは別だという点です。導入の前に、連携できるサービスと範囲を、具体的に確認することが大切です。

方法3:拠点別と全体の数字を、同じものさしで見る

次に、経営の判断に使う数字をそろえます。売上に加えて、予約件数、利用者数、利用時間、キャンセル数、問い合わせ件数も見ると、原因を探しやすくなります。例えば、平日の午後に空きが目立つ拠点なら、その時間だけの利用プランを考えられます。一方、利用者は多いのに利益が残らない拠点なら、料金や運営費の見直しが必要かもしれません。数字は集めるだけで終わらせず、次の改善につなげましょう。

方法4:受付と入室の手順を整える

受付や鍵の受け渡しに人手がかかる拠点は、予約から入室までの流れを見直すと、負担が減ることがあります。例えば、オンライン予約、事前の支払い、QRコード、スマートロックの組み合わせです。なお、スマートロックとは、スマートフォンや暗証番号で開け閉めできる鍵のこと。ただし、無人運営がどの拠点にも合うわけではありません。本人確認、緊急時の連絡、設備トラブルへの備え、防犯面も一緒に考えましょう。また、スタッフがいる拠点でも、予約の確認や支払いを楽にするだけで、お客様と話す時間を増やせます。

方法5:いまの集客を続けながら、新しい入口を足す

すでに費用と時間をかけているポータルサイトを、すべて入れ替えるのは簡単ではありません。そのため、いまの入口は残しつつ、新しいお客様と出会える方法を足すのが現実的です。その際は、掲載先を増やすだけで終わらせないことが大切です。情報の更新、予約の管理、利用実績の確認まで含めて考えましょう。入口が増えても管理の手間が増えすぎては、期待した効果を得にくくなります。

ここで、複数拠点の運営を考えるときの「見る順番」をお伝えします。最初に見るのは、拠点ごとの作業のむだです。次に、情報の置き場所。最後に、お客様との接点です。この順に見ていくと、手を付ける場所が決めやすくなります。

参考事例①|600店舗以上を展開した「いいオフィス」の多店舗運営

複数拠点の運営を考えるうえで、参考になる事例があります。全国に店舗を広げているコワーキングスペース「いいオフィス」です。

電子キーに暗証番号を入力してコワーキングに入室する様子

受付・鍵・支払いを、ひとつのアプリにまとめた

RemoteLOCKの事例ページによると、いいオフィスは取材当時(2021年12月)、全国と海外で600店舗以上を展開していました。同社は、受付、鍵、支払いをまとめて扱う無人店舗のモデルをつくっています。中心になったのが、自社アプリ「いいアプリ」です。(参考:RemoteLOCK「全国600店舗を展開するコワーキングスペースの店舗DX事例」)

きっかけは、店舗ごとにかかる負担でした。以前は、チェックインのために、店舗ごとにタブレット端末のiPadを用意する必要がありました。費用もかかり、置く場所も必要です。そこで、店に貼ったQRコードをスマホで読み取る方式に変更。無人の店舗や時間帯は、そのままアプリで鍵も開けられるようにしました。

効果として、日中はスタッフが対応し、早朝や夜間は無人にすることで、本来は休館となる時間帯も営業できるようになったと紹介されています。土日も無人にすることで営業時間が延び、人件費をかけずに売上が伸びたとのことです。また、複数の店舗の鍵をまとめて管理したり、入退室の記録を見たり、決まった時間に自動で施錠したりもできるそうです。

この事例から学べること

ここで学べるのは、拠点の数を増やすことだけでなく、どの拠点でも繰り返す作業を仕組みにする大切さです。ただし、これは受付、鍵、入退室、支払いの事例です。すべての予約サイトや施設の仕事が、ひとつの仕組みで動いているという話ではありません。自社に取り入れるときは、解決したい仕事と、事例で実現している範囲を分けて考えましょう。

事例を自社の運営に生かすための確認ポイント

確認項目確認する内容見直しの例
予約管理予約をどこで確認しているか拠点ごとの画面や作業を書き出す
入室・受付鍵の受け渡しや受付に何分かかるかQRコードやスマートロックが合うか調べる
情報更新料金や営業時間をどこで変えているか管理元と更新する人を決める
集客掲載先ごとの利用実績がわかるか新しいお客様の入口を確認できるようにする
スタッフ教育引き継ぎで何度も説明している内容は何か共通のマニュアルをつくる

参考事例②|1,800か所以上がつながる「THE HUB」のネットワーク

次に、拠点の多さを強みにしている例を紹介します。nex株式会社が運営するシェアオフィスブランド「THE HUB」です。同社の発表では、提携ワークスペースは2026年4月現在で1,828か所。さらに、2026年8月には自社運営の施設を含めて、2,400か所以上になる見込みとされていました。(出典:PR TIMES「シェアオフィスブランド『THE HUB』が提携拡大」)

THE HUBは、私たちOnePlace HUBの提携先でもあります。ここから考えられるのは、拠点が多いほど、お客様に見つけてもらう入口も大切になるということです。管理を楽にすることと、新しいお客様との接点を増やすこと。つまり、この2つはセットで考えるのがおすすめです。

OnePlace HUBなら、複数拠点の管理と集客をまとめられます

OnePlace HUBは、コワーキングスペースや貸し会議室の運営に必要な機能を、ひとつにまとめた管理サービスです。ここでは、複数拠点の運営に役立つ部分をお伝えします。

拠点とスペースの情報を、まとめて設定できます

私たちのサービスでは、拠点の情報、部屋や座席の種類、料金プラン、設備の情報を登録できます。予約の一覧やカレンダー、利用の履歴、売上の明細も、同じ管理画面で確認できます。その結果、現場に行かなくても、各拠点の状況をつかみやすくなります。

予約・受付・鍵・支払いを、ひとつの流れにできます

スマートロックと連携すれば、予約に合わせて自動で解錠できます。QRコードでの当日受付、24時間のオンライン予約と支払い、月額会員の管理、請求書や領収書の発行にも対応しています。24時間365日、スタッフがいなくても運営できるため、人手の負担を減らしたい拠点にも向いています。ただし、スマートロックにはメーカーの指定があります。使いたい製品がある場合は、先にご相談ください。

外からのお客様との接点も、増やせます

OnePlace HUBに登録すると、会員数50万人以上の提携プラットフォームへ、スペースの情報が自動で掲載されます。いま使っている集客の方法はそのままに、新しい入口を足せるのです。さらに、空いている席や時間を、売上に変えるきっかけにもなります。

拠点の数に合わせて選べるプラン

複数の拠点をまとめて管理したい場合は、プレミアム(最大3拠点)か、拠点数の制限がないエンタープライズが向いています。プランごとの違いは、次の表のとおりです。

プラン管理できる拠点数こんな方に
スターター1拠点OnePlaceへの掲載と集客から始めたい方
スタンダード1拠点自社の予約ページや会員管理も整えたい方
プレミアム最大3拠点売上を伸ばしたい、複数拠点を運営したい方
エンタープライズ制限なし大規模な運営や、個別の対応が必要な方

※プランの内容や条件は、変更になる場合があります。最新の情報は、OnePlace HUBの料金プランでご確認ください。

複数拠点管理の仕組みを選ぶときのチェックリスト

仕組みを選ぶときは、機能の多さだけで決めないことが大切です。そこで、次の項目をひとつずつ確認してみてください。

  • 拠点ごとの施設情報を、まとめて管理できるか
  • 予約状況や利用の履歴を、拠点別と全体の両方で見られるか
  • いま使っている予約サイトや支払い方法と、つながるか
  • 情報を更新したとき、どのサービスに反映されるかがはっきりしているか
  • スマートロックやQRコードなど、使いたい入室方法に対応しているか
  • 拠点が増えても、運営を続けやすいか
  • 初期費用、月額料金、利用ごとの手数料を含めて比べたか
  • スタッフ向けの操作説明や、問い合わせ先が用意されているか
  • トラブルが起きたとき、誰がどう動くか決めているか

まとめ|コワーキングスペースの複数拠点管理は、共通化から始めましょう

コワーキングスペースの複数拠点管理は、拠点が増えるほど複雑になりやすい仕事です。予約、情報の更新、売上のまとめ、スタッフ教育、集客。どれも、拠点ごとに別々に動くと負担が重なります。しかし、すべてを一度に変える必要はありません。

まずは、拠点ごとに重なっている作業と、情報が散らばっている場所を確認しましょう。そのうえで、管理項目の共通化、予約の集約、数字の見える化、受付手順の整理、新しい入口の追加を、少しずつ進めます。

仕組みを選ぶときは、自社の運営に合うか、いまの予約サイトとつながるか、導入後に手間が減るかを見てください。私たちOnePlace HUBも、その選択肢のひとつです。多店舗管理や集客のお悩みは、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

まずは、いまの課題を書き出すところから。拠点が増えても慌てないために、無理のない一歩を、一緒に見つけていきましょう。

参考リンク・出典

スタータープラン